7. 最後にたどり着いた洗顔と化粧水の話



プロアクティブ、DHC、ディフェリンとミノペン、生活習慣の改善。まさにお金と時間をかけて試行錯誤の2年間でしたが、にきびはほとんど改善しませんでした。

さすがにここまで努力して治らないなら、もうしょうがないのではないか?僕は不幸にも大人にきびから逃げられない体質に生まれたのでは?

そんなあきらめの思考がどんどん頭の中を支配していこうとする中で、もう一度だけ、大人にきびに対して最後の挑戦をしようと考えました。

大人にきびのできるメカニズム

大人にきびを治すためには、大人にきびのできる原因をつきとめなくてはいけない。今思えば当たり前のことですが、このときまでは、「治す方法」ばかり考えていて、「原因」のことを考えていませんでした。2年経って、ようやく冷静ににきびと対峙できたのかもしれません。

まずは、大人にきびのできるメカニズムをしっかり理解しようとしました。

皮膚科クリニックやニキビ治療商品のWebサイトを20近く読み漁り、僕が共感・納得・理解できた大人にきびのできる仕組みは下記の3ステップでした。
  1. 角質(肌の表面の層)が厚く・固くなることで毛穴が詰まり、
  2. 詰まった毛穴に皮脂が溜まり、
  3. にきび菌が増殖して炎症を起こす
このときにハッと気づきました。まさに晴天の霹靂でした。

今まで僕が実践してきたにきび治療の取り組みは、ステップ2と3には対応していたが、1はノーマークでした。

例えば、プロアクティブやDHCの洗顔剤も拭き取り化粧水も、皮脂を洗い流し、にきび菌をやっつける、ということを目的にはしているが、毛穴が詰まることを防ぐ、とは書いてなかった気がします。

ディフェリンも、ピーリングで肌の入れ替えを促進はするけど、次に出てくる肌の毛穴を詰まりにくくする、とは書いてなかった気がします。

「もしかして、毛穴を詰まりにくくすることができれば、にきびを治せるかもしれない。」最後の希望が見えてきました。

肌を育てるというにきび治療

追加で調査をしていくと、毛穴詰まりの原因である角質の硬化は、肌が自分を守ろうとして起こす防衛作用のようでした。そうであれば、肌をいたわり、育てることで肌が柔らかくなり、にきびも予防できるのではないか、という考えに行きつきました。

振り返ってみると、今までのにきび対策の多くは肌を守るつもりで、実は反対に痛めつけていたのです。

洗浄力の強い洗顔剤を使い、肌を守っているはずの皮脂まで過剰に取り除いていました。薬品化粧水を肌に塗り込み、保湿をないがしろにしていました。油分の含まれたクリームを肌に塗り、毛穴を余計に詰まりやすくしていました。

ディフェリンも、肌の代謝を無理矢理に早め、まだ育ちきっていない新しい肌をピーリングによってむき出しにしていたのです。いきなり前線に立たされた未成熟な肌は、必死に自分を守ろうと角質を厚くし、皮脂を分泌していたのでした。

にきびを治療しているつもりが、逆ににきびの原因を作るという、負のスパイラルに陥っていたのでした。

そこで僕が最後に賭けたのは、肌を育てるというにきび治療です。

汚れだけを落とす洗顔とは

肌に負担をかけずに汚れだけを落とす洗顔剤はないか、と調べました。ピーリング作用がなく、必要以上に皮脂を奪わず、洗顔のあともつっぱらない、やさしい洗顔剤はないか。

その中で学んだのは、「石けん」の優しさです。ほぼ全ての洗顔剤の中に界面活性剤という物質が含まれています。自然であれば混じらない水と油を混ぜる役目をするのが界面活性剤です。

Tシャツについた油よごれを想像すればわかりやすいですが、これを洗濯機で洗って落ちるのは、油よごれが洗濯水に溶け出すからです。なぜ油が水に溶け出すかというと、界面活性剤が洗剤に入っているからです。洗顔もこれと考えは同じですね。洗顔剤は皮脂を落とすようにできています。

ただし、界面活性剤にも二種類あります。一つはなかなか消滅しない合成界面活性剤。ほとんどの洗顔剤がこれを使用しています。洗顔のあとに肌がつっぱるのは、この合成界面活性剤が強く、また水ですすいでも落ちにくいため長く肌に残っているからです。

もう一つが、「石けん」の純界面活性剤。これは水ですすぐとすぐに落ちる性質があるので、必要以上に皮脂を失うことがありません

そんな調査の中で僕が出会って愛用している石けんがサッポーピュアマイルドEXソープです。最近では、いつのまにか僕の彼女も使うようになりました。肌に優しく、そして、継続使用ができる、お財布にも優しい石けん。


洗顔にあまり馴染みのない男性向けに使い方を簡単に説明します。

僕も最初はよくわからなかったのですが、コツは「泡で洗う」ことです。

まずは洗顔ネットを軽く濡らしてから石けんと一緒に手を洗う要領で泡立てます。泡がなるべくきめ細かくなるように、ゆっくりやさしく60秒程度泡立てます。泡の量がテニスボールくらいになれば充分です。

次に、泡を両手にとって、顔全体にのせていきます。そして、指や手の平が顔にふれないように、泡で顔を60秒程度マッサージします。あとはぬるま湯ですすいで終わりです。

これが「泡で洗う」ということです。最初はなにか物足りない感じがすると思います。

僕は、以前は顔の皮脂そのものが大人にきびの原因と思い込んでいたので、それこそボディータオルとボディーソープで顔をこすって洗っていた時期もありました。1週間ほどでにきびが悪化したのでやめましたが、それに比べると、最初は顔を洗った気が全くしなかったです。

本当に顔の汚れが落ちているのか?汚れが溜まってさらににきびが悪化するのでは?と不安にもなりました。それでも自分の考えを信じて、続けてよかったです。

繰り返す大人にきびで僕の肌はとてもデリケートになっていました。泡で洗うという、優しい洗顔が必須だったと思います。


あぶらを含まない自然でたっぷり使いやすい価格の化粧水

さて、肌に優しい石けんで洗顔をしたあとでも、やはり皮脂というバリヤーが若干は減り、顔面の薄い肌は乾燥の脅威にさらされています。

ここで化粧水の出番です。

石けんと同様になるべく肌に優しいものを僕は探しました。そして、油分が含まれていないものことが条件です。僕は乳液やクリームを塗るとそれが毛穴に詰まるのか、にきびになりやすいタイプなのです。そして、もちろん、化粧水はたっぷり使いたいので、値段もリーズナブルなもの。

それで購入を決めたのが、オルビスのクリアシリーズの化粧水です。

使っていて気持ちがいいですし、肌に染みいるのが感じられます。こちらも僕の彼女が気に入ってしまって、旅行のときは小瓶に移して持って行ってます。初期トライアルセットでついてくる保湿液も乾燥の季節には重宝します。化粧水をつけたあと、特に外出前につけると乾燥対策になります。

購入時にLタイプ(さっぱりタイプ)かMタイプ(しっとりタイプ)を選択できます。僕は両方試しましたがだんぜん、しっとりタイプです。さっぱりタイプはあまり肌に染みいる感じがせず、気持ちよくありません。効果としてもしっとりタイプの方が良かったです。

この石けんと化粧水を朝と夜、まずは1ヶ月試してみてください。肌の生まれ変わるサイクルは28日間と言われているので、育った肌が実感できるまで最短でも1ヶ月かかります。

僕の場合は、1ヶ月経つくらいから、少しずつ肌が柔らかくなりました。まだにきびはポツポツできていたのですが、大きく痛く腫れることが少なくなりました。

そして2ヶ月経つころには、にきびの数が減ってきたのが実感できました。正直に伝えますが、決して短時間で劇的に完治するわけではありません。3ヶ月目でもやっぱりいくつかにきびはできましたが、数は減り、大きさも控えめで、確実に改善している、と感じられました。

人に顔を見られることが憂鬱でなくなったのは、4ヶ月くらい経った頃でした。

今はもう、この最強セットを使い始めてから1年が経つので、完治しています。なぜかポテトチップスを食べると翌日ににきびができることが多いですが、それも単発で終わり、1週間もすればきれいに治ります。

さて、長々と書いてしまいましたが、伝えたいことはたった一つです。もし大人にきびを治す方法がみつからずに途方にくれているのであれば、最後の努力のつもりで試してみてください。





サッポーピュアマイルドEXソープは1個で朝晩使って1ヶ月はもつ印象です。CMや雑誌に莫大な広告費をかけている洗顔剤と比べてとっても経済的です。クレンジングクリームも試してみる価値はあるかもしれませんが、私は経済性の面からこの石けんだけを使い続けています。

オルビスのクリアシリーズの化粧水も1本で朝晩使って2ヶ月はもっています。こちらもニキビ用としてはかなり経済的な値段設定だと思います。気に入ってリピートする場合には、お得な詰め替え用もありますが、まずはお試しあれ。個人的にはしっとりタイプの方が断然おススメです。